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門の上で俺は戦っていた。もう何人打ち落としたか判らない。
策はまあまあだけど、実力は大したことないなコイツら。
そんなことを考えながら目線を下に移すと、奇妙な塊・・・いや人間の足が地面から生えているのが見えた。
坐玄、あの技使ったのか。
相変わらず気味が悪い・・・というか、あいつが本気出す相手でもないと思うんだが。
下の奴らは強かったのか?





何より不思議なのは、肝心の坐玄の姿が見当たらないことだ。




気付けば飛行隊が減っている。いくらか楽になってきたのは、もう終りに近いからか?
横目で森を見やると、まだ何か居るのが判る。
そして騒がしい。




木の枝の上で、弓を構える敵。投擲、射出系の武器を持つ敵。どう見ても遠距離型だ。
それらを相手にして、坐玄が戦っていた。



「あの馬鹿!」



俺は自分の周りの敵を瞬時に片付け、森の中へ急いだ。










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「坐玄!」






俺に呼ばれて振り返った坐玄は、顔や体に切り傷を作っていて。






それを見た俺はキレて、






「お前は下がってろ!!!!」






一喝し、坐玄がさっと退くのを確認してから

















「『砲穿花(ホウセンカ)』。」

















普段使うことのない大技を使い、一帯は塵と化した。




















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戦闘後。









「・・・坐玄」

俺は静かに、背を向けている幼馴染の名前を呼んだ。

すると坐玄はビクリと大きく肩を揺らし、まるで悪戯が親に見つかった時の子供のような反応を見せた。





返事をしない坐玄に苛立って、無理やりこちらを向かせる。





「お前はいつも身勝手だけどな、敵の戦闘様式無視して突っ走るなんてのはあんまりだろ!
近距離の人間が遠距離の敵と戦うのはリスクが大きい。お前だって知ってるだろ?どうしてあんな事したんだ!?」





無意識に、一気にまくし立ててしまう。












長い沈黙の後、坐玄が口を開いた。





「・・・だって、隆太」




「何だ」




「仕事遅いし」




「わ、悪かったな!!ん?いや、というか今日はお前が明らかに頑張りすぎて早く終わっただけだろ!」





「うん。・・・別に隆太悪くないの、知ってる」





「?お前はいったい何を考えて・・・」





「隆太、今日、頭痛いって言ってた」





「ああ、・・・それがどうしたっていう」





「俺は!・・・できるだけ、隆太の負担減らそうと思った・・・・・・・・・・・・!」









―――――え?

今、こいつは何て、言ったんだ。

俺の負担を減らすって―――――







あの坐玄が、だぞ?








・・・本気か。
なんかすげー、嬉しいぞ。







さっきまで血が上っていた頭は、すぐさま冷えた。








「治ったらならもういい、けど」
坐玄が不機嫌にフイとそっぽを向いてしまう。





こいつなりに、俺のこと気遣ってくれてたのか。





「ごめんな坐玄。怒って悪かった!

・・・そんで、ありがとな。まさかお前がそんなこと考えてるなんて思いもよらなかった。

でもこればっかりは・・・お前が危険に晒されるのを見るのは、俺には耐えられない。しかもそれが俺のためだとしたら、尚更。

俺はどんなに調子悪くても、自分の敵くらいきちんとやっつけるさ。・・・極闘だもんな」





坐玄は何も答えない。





「なあ坐玄。もう俺のために、自分の身を危険に晒したりしないと、約束してくれ」





「・・・・・・・・・うん」











極闘は戦うためにある。自らの命を捨てる覚悟で、この学校に入った。
でもそれは、徒に死ぬためじゃない。


坐玄に死ぬなと言っておいて、いざとなったら、俺は坐玄のために死ぬつもりだ。


もしかしたら俺は、すごく自分勝手なのかもしれないな。坐玄以上に。





「隆太」





突然坐玄が口を開いた。





「なんだ?」





「――――――眠い」





そう来ると思った。
長年幼馴染やってると、わかってくるんだよな。

しかし今回のは、予測不可能だったが。






「よし、帰るか」





東天伎へ。





「うん」





気が付けば、朝日が昇り始めていた。























想い人それぞれ、思うこと皆同じ也。









<あとがき>

2年生、幼馴染のふたり。
戦闘場面はなかなか楽しんで描けた気がする。

色つけは、別に面倒くさかったとかじゃなくて、塗り方を模索しているうちにこうなったorz
また研究しようと思う。


今回言いたかったこと。
「普段ヘタレでもキレる時はキレるんだ」
ということです。


普段は立場弱くても、時々叱ってほしいの!みたいなおなごに好かれるタイプなのかも隆太は。



09.01.07





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