『悩み事』




俺は、二年の久遠隆太だ。極闘の一人だが、それを誇張する気はない。
実はここ最近、悩みがある。
幼馴染の三蜂坐玄についてだ。





俺と坐玄は仲が良い。周りから見れば、俺が坐玄の世話をしてやってる様に見えるらしい。
実際そんなところが多いが、そればかりでもない。
俺は気の許せる友達だと思ってる。
…あいつはどう思ってるか知らないが。


坐玄は不良というか、だらしない人間の類なんだろう。
授業はサボるし、服もきちんと着ない。
俺はそんな坐玄のことを心配して忠告するが、本人は全く耳を貸さない。
それどころか俺に辛辣な言葉を投げかけてくる。結構傷つく。
まあ十年近く付き合ってれば慣れたし、そんなことはどうでもいい。







俺の悩みは…












「隆太…構ってよ」
俺の首に手を巻きつかせ、体を摺り寄せる。



坐玄のこの、発情癖だ。




普段は人と滅多に関わりを持たず寝てばかりいるが、なぜか猫属性で夜行性の坐玄は、たまに人が変わったように媚び
る顔で俺にまとわりつく。まるで発情期の猫だ。




「なんでこっち見ないの?」坐玄が上目づかいで尋ねる。
やめてくれ。



そして翌朝、本人はそのことを全く覚えていない。

こんな怪奇現象、信じるか否かの問題じゃない。現実を受け入れるほかはない。







そして、ほっておくと・・・











ついには俺を押し倒す始末だ。


「あー待て待て、目を覚ませ!あのな、坐玄。自分が何しようとしてるか判ってるか!?」

「何って…交尾」なんでもない様に坐玄が言う。

「ちょっ…!おま!!ゲホゴホ」あまりに直接的な表現に、俺は咳き込んでしまった。




俺は坐玄のことが好きだ。
気持ちなら誰にも負けない。坐玄のためなら死ねる。自信がある。
したがって、坐玄に触れたいと思うし、“そういう事”もメチャクチャしたい。



だから正直こういうのはスゲー嬉しい。
けど、逆に酷でもある。
それはやっぱりこういう形でしてはいけないという罪悪感があるからだ。
どうせ朝になれば坐玄は忘れてるんだ。
振り回されてる俺のことなんか知らずに。



親友を思うが故に手を出せない俺は、今宵も中途半端に火照った体を、一人持て余すのさ…!





ちなみに。


アンタたちの常識なんか知りません。俺には理性が備わってます。







@あとがき
あ、もちろん隆太攻めですよ?(笑)坐玄は誘い受けに入るのかな・・・うん。
夏の夜の暑さに乗じて生み出した話。なんで一枚目だけカラーなのかとか知りません。
絡みって楽しい。
(08.07.27)